「労働時間管理」という言葉を聞くと、他の「残業対策」などに比べ、非常に地味な印象を受けると思います。 しかし、「労働時間管理」というのは、実は一番重要で、「労働時間管理」が正しくできれば「残業対策になる」、「社員の健康管理ができる」、「社員が業務効率を把できる」などの非常に多くのメリットをもたらします。
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これは、少し驚いたのですが、当事務所に相談をして来る会社の半数ほどは、「タイムカードや自己申告制」などの時間管理を全く行わない会社がありました。 そこで、当事務所では次のような質問をしてみました。 「どのような理由で時間管理を全くしないのですか?」 すると、返事としては次のようなものがほとんどでした。
一見すると納得してしまいそうな答えですが、果たして、本当に会社のこの考え方は正しいのでしょうか? 答えは「NO」です。 この考え方は、デメリットたくさんあり、とてもお勧めできるものではないからです。 |
「タイムカードや自己申告制」などの時間管理を行わないということは、非常に多くのデメリットがありますが、まず多くの方が一番気になるであろう疑問に答えたいと思います。 上でも書きましたが、時間管理をしない会社の言い分として
というのがありました。 では、本当に証拠を残さなければ残業なんて請求できないのでしょうか? それに残業請求をする気にもならないのでしょうか? もちろんそんなことはありません。 実際に次のような事案がありました。
この様に、時間管理を全くしない会社に対しても残業が認定されるだけでなく、本来であれば残業代の支払だけで済むところが、制裁金として付加金までも支払わなければならなくなります。 付加金は、裁判所が最大で未払い残業と同じ額までは、課すことができますので、最悪の場合単純に支払額が倍になるということになります。 つまり、時間管理をせずに証拠を残さないという方法を取った場合でも、結局は残業が認定され、更に裁判所から付加金というお仕置きされてしまうということになります。 実は、時間管理をしないデメリットは、まだ存在します。 時間を管理しないということは、会社が社員の労働時間を把握できていない(しようとしない?)ことになります。 そうなると、IT企業にとってのもう一つのリスクである健康管理も全くできないということになります。 健康管理一つを取っても、その内容は非常に複雑なので、このページでの詳しい解説は避けますが、会社が健康管理を怠った状態で、社員に過労者が原因の病気などが発生すると、非常に面倒なことになります。 こうなると未払い残業の問題が小さく見えるくらいに、非常に大きな責任を負うことになりますので、注意が必要です。 |
上に書いたように、労働時間の管理をしない場合にはデメリットが大きいことが分かっていただけたと思います。 でもそれだけでは、暗い話ばかりですので、ここからは労働時間の管理をした場合のメリットをいくつか挙げたいと思います。
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